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登山やハイキングでの行動食とは|おすすめの行動食や入れ物についても紹介」

今回は、行動食について説明します。
行動食とはどのようなものか、行動食は必要なのか。
カロリーの計算方法、行動食の栄養素、おすすめの行動食について紹介していきたいと思います。

 

行動食とは

行動食とはそもそも何でしょうか。
行動食は、その名の通り「行動中に摂取する食料」のことです。

 

登山やハイキングの途中で、長い休憩を兼ね、お湯を沸かしたり調理をしたりして食事をとることがあるかと思います。
その食事でエネルギーをすべて補給できればいいのですが、登山やハイキングは消費エネルギーが大きいので、それ以外にもエネルギー補給が必要な場面があります。

 

エネルギー補給の度に腰を下ろす時間がないことも多いので、行動中のちょっとした隙間にさっと口にしていくのが行動食と言えます。
菓子類やパン、おにぎり、ナッツなど、小分けにされた調理をする必要がない食料が選ばれます。

 

行動食は必要?

そもそも行動食は必要でしょうか。

 

長い距離を歩く場合やゆっくり食事をとる時間がないとき、行動食は必須です。
行動中に少しずつ口にすることで、すばやく効果的なエネルギー補給が可能となります。
エネルギー切れを起こしにくいですし、時間を節約できて行動パターンも広がります。
また、エネルギー補給だけでなく、リフレッシュ効果も得られると言われています。

 

一方で、数時間ほどのハイキングで、頂上で仲間とゆっくり昼食をとるというような行程の場合はどうでしょうか。
行動食が必ずしも必要なわけではありませんが、行動食を少し用意しておくだけで安心感が違います。
完全にバテる前にすばやく効果的なエネルギー補給ができますし、いざというときに非常食として役立てることもできます。
どのような場合でも行動食を持っていくことをおすすめします。

 

行動食のカロリー計算方法

厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」という資料には、運動のメッツ表というものが掲載されています。
これは運動の種類ごと運動強度を表した表で、約4.5~9.0kgの荷物を持って山を登る場合は「7.3メッツ」とされています。これは、エアロビクスやテニス(シングルス)と同じ運動強度です。
健康づくりのための身体活動基準2013

 

このメッツを用いると、エネルギー消費量は以下の式で求められます。

強度(メッツ)×時間(h)×体重(kg)

 

例えば、体重60kgの人が約4.5~9.0kgの荷物を持って6時間歩いた場合、
7.3(メッツ)×6(h)×60(kg)=2,759kcal となります。

 

 

このエネルギー消費量をもとに食料計画を立て、エネルギー補給を行います。

 

行動食の栄養素|糖質・タンパク質・脂質など

栄養素は、大きく5つに分類されます。

「栄養素は、食物の中に含まれているさまざまな物質のうち、生命活動を営むため人間の身体に必要な成分であり、タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルに分類されます。」

引用:大塚製薬

 

バランスよく5つの栄養素を取り入れることが大前提ではありますが、ここでは身体を動かすためのエネルギー源となる栄養素に注目してみたいと思います。

 

5つの栄養素のうち、エネルギー源となる栄養素は、糖質、脂質、タンパク質です。
また、エネルギーとして使用される順番は、糖質、脂質、タンパク質となっています。
ハイキングや登山では、多くのエネルギーを使用するので、効率よくエネルギーを補給するためには、一番初めにエネルギーとして使用される「糖質」の取り方がキーポイントとなります。

 

糖質について詳しくみていきます。
糖質はさらに細かく見ると、単糖類、少糖類、多糖類に分類されます。

引用:株式会社玄米酵素

 

とくに単糖類や少糖類は吸収スピードが速く、すみやかにエネルギーへと変換されるため、登山やハイキングでは有効に摂取していきたいものです。
単糖類はブドウ糖などですが、現在ではタブレットなどでも販売されています。
少糖類はショ糖(砂糖)などが多く含まれるアメなどのお菓子類が挙げられます。
これらは、吸収スピードが速いため、一度に大量に摂るのではなく、少量を頻繁に摂るのがよいと言われています。

 

ここでは、行動食として糖質に注目しましたが、普段からバランスよく5つの栄養素を取り入れることが重要です。
ブドウ糖の分解にはビタミンB1が必要ですし、脂質やタンパク質をおろそかにしてよいというわけではありません。
特に長期間歩く場合には、栄養バランスが崩れないように気をつけたいものです。

 

行動食の入手方法|コンビニやスーパー

行動食はどこで手に入れればいいか。
アウトドアショップに行くと登山用のプロテインバーなどもありますが、行動食の入手方法はあまり堅苦しく考える必要はありません。
私はいつもコンビニやスーパーで調達しています。

 

重要なのは、カロリーと栄養素です。
厳密に計算する必要はありませんが、どの栄養素がどのくらい含まれているのかを意識しながら選ぶといいでしょう。
あとは自分が食べたいと思うもの、行動中に食べやすいものを選びましょう。

 

おすすめの行動食

ではコンビニやスーパーなどで調達できるおすすめの行動食について、紹介していきます。

 

アメ、チョコ、グミの菓子類

砂糖が多く含まれていて、効率よく糖質を摂ることができます。
種類も豊富で、小分けになっているので行動食として優秀なアイテムです。

 

羊羹

こちらも砂糖が多く含まれているので、効率よくエネルギーを得ることができます。
水分が含まれているので、口の中がパサつかず行動中でも食べやすくなっています。
最近では、スポーツ時に食べるための羊羹も開発されています。

 

エネルギーゼリー

「in ゼリー エネルギー」という商品だと1袋で180kcalを摂取することができます。
ゼリーなので、飲み込むことが容易で素早い補給が可能です。喉が渇いているときや疲れているときなどは、とても役立ちます。

 

パン・おにぎり

穀物はデンプンなどの多糖類や食物繊維を多く含むので、消化に時間がかかるため、すぐにエネルギーへと変換はされませんが、重要なエネルギー供給源となります。
昼食がゆっくり取れないときなどは、パンやおにぎりを行動食に取り入れることもよくあります。

 

シリアル・グラノーラ

「「シリアル食品」とは、トウモロコシ、燕麦(オートミール)、小麦、大麦、米などの穀物を加熱調理した加工食品の総称。長期保存がきき、手軽に食べやすいのが特徴です。
シリアル食品を粒状に焼き固めたものを「グラノーラ」、トウモロコシ粉をフレーク状にしたものが「コーンフレーク」です。」
引用:melos

 

パンやおにぎりと同様の穀物にあたります。
すぐエネルギーには変換されませんが、腹持ちもよく重宝する食品です。

 

ナッツ

ナッツには、くるみ・アーモンド・カシューナッツ・ピスタチオ・ヘーゼルナッツ・マカダミアナッツ・ピーカンナッツ・ピーナッツ・かぼちゃの種などがあります。ナッツ類には脂質が多く含まれており、脂質からは多くのエネルギーを得ることができます。ただし、脂質は糖質と比較すると消化に時間がかかり、すぐにエネルギーに変換することはできません。行動食として食べる場合は、量を調整しながら糖質とうまく組み合わせて食べるのがよいでしょう。

 

トレイルミックス

「一般的にはグラノーラ、ドライフルーツ、ナッツなどを混ぜたもの(チョコレートを入れることもある)で、ハイキングの際に携帯する食品として開発された。トレイルミックスは軽量で保存が容易で栄養価が高く、ドライフルーツやグラノーラの炭水化物で素早くエネルギーを補給できるとともにナッツの脂質からも持続的にエネルギーを得られるため、ハイキングに理想的な軽食と考えられている。」
引用:wikipedia

 

ハイキング中の行動食としてトレイルミックスというものがよく食べられています。
トレイルミックスは自分で、グラノーラやドライフルーツ、ナッツなどを混ぜ合わせてつくることもできますし、混ぜ合わされ小分けにパッケージされたものも販売されています。
自分好みのトレイルミックスを作るのも楽しいです。

 

行動食の入れ物|ペットボトルやナルゲン・その他ケース

行動食は、休憩中などにさっと口にできるものがよいので、一度に食べきれる量が小分けになったものがおすすめです。
小分けになった袋であれば、手で触らずに直接口にすることもできるので、衛生的でもあります。

 

もしくは、あらかじめ自分で食べやすい入れ物に移しておくという方法もあります。
例えばよく使用されるのは、ジップロック。
一番小さな袋だとポケットに入れておけるサイズですし、また2重のチャックがついていているので、食べきれなくても再度保存できます。

 

ペットボトルやナルゲンボトルなどに、トレイルミックスや柿の種などを入れる人もいます。
ペットボトルやナルゲンボトルをザック脇のポケットに入れておけば、すぐ取り出せますし、手を使わずにそのまま口に流し込めるので衛生的です。
また、そのときに欲しい量だけを食べることができます。

 

まとめ

今回は、行動食について説明しました。
まとめに移ります。

 

・行動食は、「行動中に摂取する食料」のこと。
・長い距離を歩く場合やゆっくり食事をとる時間がないとき、行動食は必須。行動中に少しずつ口にすることで、すばやく効果的なエネルギー補給が可能となる。
・いざというときに非常食として役立てることもできるので、どのような場合でも行動食を持っていくのがおすすめ。
・エネルギー消費量は、「強度(メッツ)×時間(h)×体重(kg)」で求められる。
・5つの栄養素のうち、エネルギー源となる栄養素は、糖質、脂質、タンパク質。効率よくエネルギーを補給するためには、一番初めにエネルギーとして使用される「糖質」の取り方がキーポイントとなる。
・糖類のうち、とくに単糖類や少糖類は吸収スピードが速く、すみやかにエネルギーへと変換される。一度に大量に摂るのではなく、少量を頻繁に摂るのがよいと言われている。
・小分けにされたものを選ぶか、ジップロックなどに入れ、すぐに取り出せるようにしいておく。
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